東京で車なし子育て、どこまでできる?札幌から引っ越して感じたリアル

家族の日常

札幌では車があるのが当たり前の生活をしていました。スーパーも公園も少し距離があるので、子どもを連れて移動するときにはいつも車。雨の日でも雪の日でも、服装や天気に関わらず移動ができました。

東京に引っ越すとき、「交通網が発達しているから、もう車はいらないだろう」と思って手放しました。埼玉寄りの落ち着いたエリアとはいえ、電車やバスも便利で、はじめのうちは特に不便を感じませんでした。

でも、しばらく暮らしてみると、「やっぱり車があったほうがいいかも」と思う場面が少しずつ増えていきました。

車があると子育てしやすいと感じた場面

札幌で子育てをしていたころは、車があることで助かった場面がたくさんありました。

たとえば、子どもが発熱して病院を受診するとき。ぐったりしている子を抱えて外に出るのは大変ですが、車ならすぐに乗せて向かうことができます。到着してからも、順番を待っている間は車の中で休ませることができたので、親も子どもも安心でした。

買い物のときも同じです。食料品や日用品など、子どもが小さいうちは荷物が多くなりがち。ベビーカーを押しながら重い荷物を持つのは大変ですが、車があると一度でまとめて運べます。
札幌は車があることを前提にした社会なので、道路も広く、お店には駐車場があることがほとんどです。中心部では専用駐車場がなくても、近くにコインパーキングがある場合が多く、車移動がとてもスムーズでした。

雪の日や雨の日も、玄関から車までの短い距離を移動するだけで外出できるので、天気を理由に予定を変えることもほとんどありませんでした。
夫がバス通勤だったので、私が通勤や保育園の送迎で使うために1台所有していましたが、周りでは1人1台持っている家庭が多く、父母それぞれの都合や子どもの予定に合わせて車を使っていました。

我が家はドライブやキャンプに行くことが多かったので車はなくてはならない存在でした。目的地に向かうまでに道の駅にふらっと立ち寄ったり、海や花火など思いがけない景色が車窓から見れたりと、家族でたくさんの思い出を作ることができました。

東京で車なし生活をして感じたこと

東京に引っ越してからは、電車やバスなどの公共交通機関を中心に生活するようになりました。最初のうちは、駅やバス停が近くにあり、どこへでも行ける便利さに感動しました。

けれど、子どもと一緒の移動となると話は少し違います。電車の中で子どもが大きな声を出したり、ベビーカーで混雑している車内を通るのは気をつかいます。寝てしまった子を抱えて階段を上り下りすることもあり、移動だけでぐったりしてしまうこともありました。

そこで利用しはじめたのがカーシェアです。必要なときだけ車を使えるのはとても便利で、買い物や通院などでよく利用していました。天気や荷物を気にせずに動けるのはやっぱり快適です。

ただ、予約終了時間間際には「早く返さなきゃ」と時間を気にして落ち着かないこともありました。ある日、前に利用していた人が時間内に返せず、直前でキャンセルになってしまったことも。タイムズカーシェアは延長ができるとはいえ、時間の制約があるのはやはり不便に感じました。

車を持つかどうか考え始めたきっかけ

カーシェアでも十分だと思っていたけれど、少しずつ「やっぱり自分の車があったほうがいいかも」と感じるようになりました。

きっかけのひとつは、夫の職場での話です。周りの同僚に聞くと、思っていた以上に車を所有している人が多く、「家族で出かけるときはやっぱり便利」と話していました。

また、帰省のときにも車の必要性を感じました。わが家は北海道や新潟に帰ることがありますが、子どもが小さいうちは荷物も多く、移動中に眠ってしまうこともあります。公共交通機関を乗り継ぐよりも、車で自由に動けたほうがずっと楽だと感じました。

もちろん、都内で車を持つには駐車場の確保も課題です。わが家の周りはあまり空きがありませんでしたが、問い合わせたところ、ちょうど空く予定がある駐車場を契約できることになりました。

ライフスタイルに合わせて考える

東京での子育ては、便利な面も多い一方で、移動や荷物、天候などの制約でストレスを感じることもあります。

車がある生活は、子どもとの移動をスムーズにし、買い物や病院、帰省などの行動範囲を広げてくれるので、子育ての負担をぐっと軽くしてくれることを改めて実感しました。

一方で、都内で車を持つには駐車場や維持費の問題もあり、必ずしも誰にでも当てはまる解決策ではありません。

実際、自転車の前後に子どもを乗せている家庭をよく見ますし、次男の保育園の送り迎えもほとんどの家庭が自転車です。ですが、7歳と3歳の子どもがいる我が家では今から自転車を購入するよりも車の方が良いだろうと考えました。

何より、車生活に慣れきってしまっていて、カーシェアで車を使ったときに「この感じが落ち着く」と感じてしまったことが大きいです。10年も車での生活をしていたので車に乗れないストレスが知らず知らずのうちにあったのだと思います。

結局のところ、「車を持つかどうか」は家庭のライフスタイルや子どもの年齢、住んでいる地域によって変わるものです。
大切なのは、自分たちの生活に合った選択をすること。今回は、カーシェアを利用したことで自分の中で車がどれほど大切だったのかわかりました。

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